行政院で「飼料管理法」の修正草案が通過、飼料原料の輸入とその流れの管理が強化

　１０月１６日、行政院において「飼料管理法」の一部条文の修正法案が可決され、今後、同草案は立法院の審議に回されることになる。

　今回の同草案について、江宜樺・行政院長は「粗悪ラード事件により、社会各界から、食用油、飼料、飼料油、工業用油など関連する管理問題について関心を引き起こしているところである。そのため、同修正案は重要な意義があり、飼料の管理実務を強化し、飼料の品質および家畜、家禽類、水産品の安全性を確保し、さらには、飼料原料の入荷管理、ルートの管理コントロールおよび、税関検査をより一層強化して、遡及・追跡管理の確立を図り、不正な業者が飼料原料を食品使用へと流用し、食品の衛生安全に影響を及ぼすことを回避するものである」と説明した。

　「飼料管理法」の修正案の要点は以下の通り：

一、飼料、飼料添加物を具体的にリストアップして公開するよう改め、これを中央の主管機関が公告し、検査、製造登録証あるいは、輸入登録証の品目区分を行うようにする。また、自社製で自社用の飼料は、中央の主管機関が定めて限定基準に合致すると共に、飼料添加物の供給元も確実に記録するよう要求する。（修正条文第３条、第３条の１、第１０条、第１１条）

二、遺伝子組み換え飼料あるいは飼料添加物は、中央主管機関の検査による合格と許可を経た後、製造、輸入あるいは輸出ができる。（修正条文第１１条の１）

三、飼料に属さず尚且つ飼料添加物にも属さない物質を含有、許可登録を取得していない一般あるいは、遺伝子組み換え飼料や飼料添加物、およびその他の法規あるいは中央主管機関の公告に基づき、飼料あるいは飼料添加物に使用してはならないものは、製造、加工、分割包装、販売、輸出入、あるいは第３者の使用に提供してはならない。（修正条文第２０条）

四、飼料あるいは飼料添加物は中央主管機関の検査合格後、税関の通関業務を行うことができる。（修正条文第２２条の１）

五、公告の一定以上の規模および製造・輸入、特定品目の飼料を販売、飼料添加物に当てはまる業者は、遡及・追跡メカニズムを確立する。（修正条文第２２条の２）

六、水際検査に違反、規定に従わず仕入れ元を記録しないなど違反行為に対する処罰を追加するすると共に、違法行為を行政罰へと改め、処罰を裁定するまでの期間を加速させる。さらに、没収あるいは自主回収、廃棄、違法状況の公表といった処置を追加措置として加える。（修正条文第２６条、第２７条、２９条～３１条、３２条の１）

七、法院（裁判所）が法改正前に有罪確定したものについての既判力と執行力を尊重するために、今回の修正では、法改正後の執行免除についての規定は、刑法第２条第３項が適用されないことを付け加える。（修正条文第３９条の１）

【行政院　２０１４年１０月１６日】
http://www.roc-taiwan.org/ct.asp?xItem=557480&ctNode=3591&mp=202&xq_xCat=politics