総統府：パナマ共和国が中華民国（台湾）との外交関係を終了したことに関する声明

パナマ共和国政府が６月１３日に中華民国（台湾）との外交関係を終了したことに関して、総統府は以下の声明を発表した。

一、パナマ共和国が、長年にわたる国家間の友情に背き、我が国との外交関係の終了を決定し、中華人民共和国との国交樹立を宣言したことに対し、我々は強い遺憾と不満の意を表明する。

過去長年にわたり、我が国政府および国民は各分野において友好国を全力で支援し、発展の経験と成果を分かち合っており、我々は各方面で友好国を支援する能力があり、なおかつ喜んで提供する用意もある。但し、我々は金銭を投じて外交上の競争を進めることはしない。

二、北京当局はこれまで、さまざまな手段を通して、「一つの中国」原則を振りかざし、台湾の国際空間を圧迫し続けており、このような台湾の人々の生存権を公然と脅かし、さらには台湾海峡および地域間の平和と安定を公然と挑発することに対し、我々は厳しい非難を表明する。

三、国際社会の一員として、我が国政府が国際的責任を十分に果たし、台湾海峡の平和と地域の安定を全力で維持していく立場は強固かつ一致しているが、北京当局のやり方は、現状に衝撃を与え、両岸を平和から対立へと押しやることになる間違ったやり方である。したがって、政府は両岸情勢を改めて評価し直すことになる。

我々が北京当局に対し呼びかけたいのは、責任ある地域大国として、地域の安定を損ね、台湾の人々を傷つける行動を直ちにやめ、両岸関係を正確な軌道に戻すべきだということである。

四、一つ明確な事実は、いかなる政党が政権を担当しても、両岸政策の立場がどうであれ、共に同じ外部からの挑戦に向き合わなければならないことであり、北京方面からの持続的な圧迫に向き合うことは、与野党の区別なく国民全体が直視しなければならない事実である。両岸の課題は政党間の政策の差異ではなく、いかに対岸に態度を示すかでもなく、国民全体が十分に団結し、一致して対外的に対処できるかにかかっている。

五、国家の自由と民主主義を守り、国民の安全と福祉を保つことは政府が投げ出すことのない責任であり、さまざまな困難と挑戦に対して、政府は引き続き慎重に対処し、国家利益を守るためにあらゆる努力をしていくので、国民は安心してほしい。

【総統府　２０１７年６月１３日】